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クリストフ・クラーレ 2021年新作 「ナポレオン」とカンタロスの旅

本業とクラーレ社とのカンタロスの交渉で余裕がなく、しばらくブログを書けていませんでした、なんとか良い方向に動き出したのでカンタロスの現状とクラーレの2021年新作をレポートしたいと思います。

カンタロスに関しては色々な方向性を検討しましたが、結局は「カンタロスに代わるものは無い、動くまでやろう」という事で合意(したはず)、クラーレ社の方で新しい技術担当者をアサインして現在解析を行っています。
解析の結果、いくつかの問題点が判明、それを改善したパーツを現在製作しており、私のカンタロスに組み込み、「チュードル 時計」として使う…というのをやっていくことになりました。
都合6年ぐらい続いているカンタロスの旅、まだまだこれからだ!

去年末からずっと揉めており、いろいろ言いましたが、今回のレポートはかなりちゃんとしており、クラーレ社を見直しました。
今後もレポートが来ることを祈りつつ…

さて、交渉で揉めているときに書く気が起きなかったのですが、クリストフ・クラーレの新作として2作品が発表されています。
一つはフランスの英雄、ナポレオン(ナポレオン・ボナパルト)の没後200周年を記念した「ナポレオン」で、亡くなった1821年5月5日に合わせて、5月5日に発表されました。

資料は英語しかないので意訳ブログという形で掲載いたします。



クラーレが得意とするフライングトゥールビヨンと4ゴングを備えたウェストミンスターミニッツリピーターを備えたムーブメントにリピーターメカニズムによって動くミニアチュールペイントのナポレオンと兵士のオートマタを備えた超複雑時計です。

ナポレオンの没年1821年と200年後の今年2021年、皇帝としてのナポレオン1世(Napoléon Ier)の名前が6時位置に記されています。

トゥールビヨンケージはナポレオンが制定したレジオンドヌール勲章で飾られています。
ベルトにはナポレオンのNマークが押されています。


ムーブメントはNBC98、手巻きフライングトゥールビヨン・ウェストミンスターミニッツリピーター・オートマタムーブメント。
インターベゼルにはナポレオンと想像力が世界を支配するというナポレオンの名言が記されています。

シルバーカラーのケースはクラーレがリピーターの音響に良いと考えているグレード5チタン製、加工性が悪い素材ではありますが、音響と日常的な使いやすさのために採用です。



貴金属の5Nレッドゴールド製ケースもあり、チタンとレッドゴールドそれぞれが8個のユニークピースで、ダイヤルにはそれぞれ異なるナポレオンの戦いのシーンを描いてあるとのこと。